春一番

いつもは雪を持ち上げて蕾を見せる『スノードロップ』。
雪が少なかった今年、でもこの時期に顔を見せてくれるのはやっぱりこの花。


Diary : ジネンの庭 index



三脚メーカー 製品リーフレット


キタザワの造園プロ用アルミ製品/両面カラーA4フライヤー
造園職人達に人気の北沢さんのアルミ三脚。扱っている商品の価格は、ウエブサイトで公開されています。


キタザワの果樹用アルミ製品/両面カラーA4フライヤー
こちらの「ブドウ用踏み台」は私が夏の間お手伝いしているブドウ農園で使っていますが、とても丈夫で安定感が抜群です。北沢さんの製品は、すべて上田市の工場でひとつひとつ手作りされています。


キタザワのアルミ合金踏み台/片面カラーA4フライヤー


Details:ディレクション, 取材, 撮影, デザイン, データ制作
ウエブサイト:キタザワ


Diary : 今日のお仕事 index


牛伏川の石積み堰堤

久しぶりに牛伏川を歩く。前に来たのは夏まだ暑いときだったろうか。
秋の冷たい雨のあとで、地面はしっとりと濡れている。

オトコヨウゾメの赤い実が晩秋の雫をまとってきらりと光っている。

牛伏川は元禄の昔から有数の暴れ川で、大崩落を起した後の山からしょっちゅう土砂が崩れて川に流出し、川下の田畑が埋もれてしまうということを繰り返してきたそうだ。
その牛伏川の土砂流出が、遠い新潟の信濃川水害の一因であるとされ(!)、明治に入ってから国の主導で牛伏川改修工事が行われた。
…なるほど昔の川は、山から海まですべて繋がっていたんだな。

そんなわけで300年ちかくに渡って山崩れを繰り返してきたこの土地は、明治のころまでは木も生えない裸地で、荒涼とした風景だったらしい。
川の砂防工事は「石堰堤工(石を使った砂防ダム)」「木工沈床(丸太と石材を組合わせて河床を保護する)」「護岸石積工(川岸に石を積み、水の激しい流れによって山肌が崩壊するのを防ぐ)」などが行われ、それと共に「種苗工」として荒地に植苗もされた。
たぶんそのときに、治山・法面緑化・防風林に最適と言われ、安価でよく増え成長も早いハリエンジュ(ニセアカシア)が大量にこの山にも導入されたに違いない。…そうしてこの場所はハリエンジュの森となった。
しかし、ご存知のとおり今やハリエンジュは「要注意外来生物」リストに名前が挙げられ、地域によっては伐採が進められていて、蜜源としてこの木を利用していた養蜂家たちは生活の危機に直面している。

そのためかどうか(たぶんそうなんだろう)、実は倒伏しやすく治山には向かなかった…と言うハリエンジュを在来の雑木に転換するべく、平成8年度から「林相転換事業」なるものが行われ、ハリエンジュの代わりにモミジ、ナラ、クリそしてカンボクやらウツギやらの雑木がそこここに見られるようになった。

『第二号』とされているこの「根止(ねどめ)石積堰堤」は幅約8m、高さ約7m。そう大きなものではない。
大きさのばらばらな石を組み合わせ、コンクリートを一切使わない「空石積(からいしづみ)」だ。

ここからさらに上流にも数箇所、このような堰堤がある。

コンクリートを使わない石堰堤で有名なものに、やはり明治時代に作られた大津市の石積み堰堤があるが、これは切石を布積みした石積みの中心にはなんと、タタキの技法を利用した(であろう)土が堤防の芯として入っているのだ。…でもどうやってタタキ締めたんだろう??川の流れの中で…。不思議だ。
この牛伏川の堰堤も大津市の堰堤と同じく、かれこれ100年が経過しているにもかかわらず、その姿を保ちつついまだに目的を果たしている。
もちろん改修や保全工事は行われているのだろうが、コンクリートの寿命を考えたとき、この堰堤が機能している「100年」という時間は十二分に長いように思う。

川沿いに設けられた山道の土留めに目が行く。
三日月型に積まれた石はいつの時代のものなんだろう、初めて根止堰堤工事が行われた明治か、それとも大正だろうか。

溜まった土砂の浚渫もできないまま、次々と作られる現在のコンクリートのダム。
この工事をした100年前の人たちは、未来をどんなふうに見つめていたんだろう。
現代の人間は、この目の前の「過去」をどんな風に受け止めればいいんだろう。

足もとに僅かに残された石畳を踏みしめながら、ぼんやりとそんなことを考えた。


Diary : 信州 index


まこもだけの天ぷら

山辺のワイナリーに行くと、その横っちょにある農産物の直売所に必ず寄る。ワインは当然自分用ではなく、オミヤゲなんかにする用。
で、直売所で買うおもしろくて安いものは自分用(笑)
巨大な白菜¥100とかいろいろ買い込んで、更に初体験の「まこもだけ」もカゴに入れた。

添付の解説書?にはサラダ、天ぷら、炒めものといろいろ書いてある。なになに。「なかでも天ぷらが大変おいしいです」天ぷら決定。

塩を振っていただいたが、甘かった。ん~、なんというか甘いタケノコの天ぷらのような…。
砂糖甘い味はチョト苦手なんである。ヤーコンなんかの甘さに似てるかな…。

おかずとかつまみ、と言うよりも「オヤツ」かも(笑)。


Diary : 今日のごはん index


遠山郷

伊那谷。それは山深く、現代まで昔ながらの神楽の伝承が残る希少な場所。

信州の秘境、北信州の秋山郷、そして南信州の遠山郷。
秋山郷は二度訪ねたことがあるが、遠山谷は初体験の私。
南北に長い長野県、南の景色は松本の私から見ると異国である。

伊那谷のおとなり、木曽谷を車で走っていても、林道を歩いていても南木曽ともなると中信とは植生も風景もまるで違ってくる。庭先の垣根がふと見るとお茶の木だったり、ゆずの実がたわわに生っていたり、山には冬でもどことなく青々としているように見えるソヨゴやモチやツバキなどの常緑樹がたくさん茂っていたりする。
右を向いても左を向いても山だらけ、降雨量が多く山はいつも水を含み、山のそここには沢が流れ、美しい小渓流や滝を作っている。入る人間の数も分散されて少なくなるためか(笑)、松本周辺ではわざわざ探して歩くような野草も、道沿いに群落を作っていたりする。
そんな木曽も大好きなのだがそれとはまた別に、伊那谷には以前から一種のあこがれがあった。

漠然と抱いていた、山深い里のイメージ。どこかにまだ世間と隔絶された場所があり、密やかな山神の営みが今でも続いている…そんなものに対する興味と憧憬があった。

そんな私に突然、交通費無料送・自宅迎付きの遠山郷日帰りプランが降ってきた。
ひょんなことから遠山郷に関するマラニック・イベントの広報の裏方担当となった私、本日行うイベントのためのポスターとパンフレットの写真撮影に参加することとなったのだ。
まだ暗いうちに松本を出た神奈川の友人の車は、夜が明けたばかりの遠山郷へ向かう山道をどんどんと登っていく。私の今回の役割は撮影と取材?である。

遠山は良く晴れて、青空を背景に十重二十重に重なる深い山と、その背後に美しく白く輝く南アルプスが私たちを出迎える。

眼下には遠く、けれども石を投げれば私でも届きそうなほど真下に遠山川が光っている。

そして目線の真横の山の斜面には、朝日に照らされた下栗の集落が浮き立って見える。

私がいま立っているここはいったいどこなんだろう。
距離感も空間も時間ですら日常から遊離して、奇妙な、でも心地よい、浮遊するような感覚にしばしの間、とらわれる。

遠山川沿いに林道を行く。
途中合流した遠山郷の住人で、釣りガイドでもある本日の案内人の松下さんに
「これだけ(人家が)離れていてもやっぱり回覧板は持っていくの?」
と聞いて笑いを取る私。当然持っていくに決まっている、たとえ隣りの家まで数キロあろうとも。…歩いていくのかな。車かな。いや、遠山の人ならもしかしたら、歩いていくのかも。

再び再び走り出した車内でそんなことを考えていると、まわりはすでに釣りの話題に。イベントの発案と規格者は、皆釣り人なのである。
喋りながらも釣り人たちの顔は川を向いている。私はひたすら車のウインドウにオデコをくっつけて、反対側の山の斜面に目を凝らす。

…あっ!こんな山深くに犬がいる!「猟犬かな?」「そうじゃない?」

「…神様かな?」「そうかもね…。」てな感じの会話をしつつ、車は林道を奥へと進む。

紅葉の色はまだ残っていたが、すでに晩秋の景色の斜面。…さすがに目に付く緑は羊歯が殆どかな…。

車の終点、加ヶ良(かがら)の景色は真っ白な石灰岩が深い緑の川の色に映えて何とも幻想的だ。

重なる色づいた山の向こうに遠く南アルプスが霞んで見える。
急峻な白い山肌にしがみつく松、周囲の広葉樹のコントラストが美しい。

こんなに深い山のなかに、こんなに広い川幅で流れる遠山川。

松下さんが「見てごらん、あそこに少し砂利を掘ったような跡があるでしょ。アマゴの産卵床なんだよ」と浅瀬を指す。

遠山川沿いに戻り、車から離れて昔の森林鉄道跡を歩く。

遠く忘れ去られた過去が、時間を積み重ねてまだそこにはあった。

河原の石はどれも皆おもしろくて、カメラを向け出すとキリがない。
仏島と呼ばれる谷の岩盤の狭窄部分の石は激しい流れで洗われて、面白い肌合いを見せている。

目を引く赤いチャート石が、数十トンクラスのものから小石、砂利サイズまであちらこちらにゴロゴロしている。

いろんなものにカメラを向けているので、時間は限られているのにちっとも前へ進まない。
以前から友人たちに「私の移動時間はね、㎡単位なんだよmじゃなくって」
といかに自分の山歩き速度がゆっくりなのかを解説しておいたが、実際に私の歩く姿を見た同行人に
「平米単位じゃなくって、柳ちゃんは立米単位なんじゃない」と言われてしまう私…。
途中用事があって別れた松下さんたちに代わり、私の案内のため後から合流してくれた飯田の友人も、カメラを構えたままなかなか前に進まない私に
「まだ~?」
と呆れ顔である。
だってしょうがないじゃん。次があるとしたら交通費も自前でしょ?次はないかもしれないから撮るだけ撮らないと、ね。

…と言いながらも、
『次は自力で来よう…好き勝手にまわれるし。でもこの落石だらけの山道だけは一人はキケンかも…だいたい入ってきたら帰れないかも携帯通じないしう~ん』

と、落石でボコボコにへこんだガードレールを思い返して頭の中で勝手に逡巡する私なのだった。

不思議な場所、遠山谷。
山深いが、そこここに人の息づかいがはっきりと聞こえる。

次はいつ、ここに戻って来られるかな。
きっと誰もがそんなふうに思ってしまうんだろう、ここはそんなところだ。


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オトナの味

子供も好きなれんこんのきんぴら。
唐辛子が苦手で、入れると文句を言っていた彼女も最近ぼちぼち食べられるようになり、ナマイキにも
「うどんにはやっぱり七味(唐辛子)だねぇ~、あっふりすぎちゃった」
などと言いながら八幡屋磯五郎の缶をパッパするようになった。おお、オトナへの第一歩。

なので最近コッソリ(目に見えて入っていると箸をつけないので)ちょっぴりづつ、タカのツメの分量を増やしている。

だってこれが入らないとビールが美味しくないし、なんだか間の抜けたきんぴらになっちゃうんだもん。


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